枠を教えることの大切さ!

image001「にこにこ抱っこが大切である」という話を前回しました。愛をいっぱい与えられてエネルギーがいっぱいたまった子どもたちは、いろんなことを積極的にやり始めます。「ぼくがやる」とか「おかあさんみててよ」といったことをしきりに言い始める時期です。

この頃から大人は少しずつ枠を教えていかなければなりません。自発性が高まった、しかもまだまだするべきこととしてはいけないこと、善と悪の理解が不十分な幼児期の子どもたちは、よいこともいけないこともどんどん積極的にやり始めます。元気で積極的に生きることはとても良いことですが、社会のルールという枠、善悪の枠、この枠の中で生きていきなさいという意味での枠、これを教えることはとても大切なことなのです。これを教えることがいわゆるしつけなのです。

枠を教えられていない子どもたちは、集団の中に入るととても困ったことになります。周囲も困りますが、何よりその子ども自身が大変困ることになるのです。外の世界での生き方を教えられてこなかったということになるからです。枠を教えられた子どもたちは、ほかの友達と上手に遊ぶことができます。友達が嫌がることはせず、一緒に楽しむことができるのです。ところが枠を教えられていない子は、集団の中に入ると思い通りにならないことが多くなり、それが我慢できなかったり、うまくいかない体験を繰り返してしまうということになります。その結果、反抗的になったり、逆に自信を無くして引っ込み思案になったりします。集団社会の中でのびのびと自分らしさを発揮して生きていくためには、「枠を教えておく」ということが必要不可欠なのです。「自由にのびのびと」はよいことですが「枠を教えない自由」は子どもにとって苦しみのもとになるのです。

そして枠を教えるためにしなければならないことは「指示」です。「指示をする親」=「やさしくない親」というイメージからか、最近は指示をしないでとりあえず思うようにさせてみるという親が増えています。しかし、それはおそらく叱るという結果に終わることが多くなるでしょう。ところが指示をするということは、守れて褒められるという結果に終わることが多くなるのです。褒めるために指示をする、そしてそれが枠を教えることにもつながるのです。少し考えてみませんか。

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